いつの時代でも衰えない、ラジオのドキュメンタリー番組

近年ラジオを聴く人が減っているといわれていますが、スマートフォンでラジオが聞けるようになったことから、ラジオの価値が見直されています。

そこで本記事では、一度は聞くべきラジオドキュメンタリーを紹介します。

赤ヘル1975

赤ヘル1975は第64回 民間放送全国大会で準グランプリを受賞した作品で、多くの人の涙を誘いました。

赤ヘル1975は、戦争や原爆に焦点を当てたドキュメンタリーで、3人の少年を主人公としています。原爆の投下から昭和50年の広島カープの初優勝までを描いており、平和の大切さを伝えている作品です。

時間が流れるにつれて原爆が人々の記憶の中から少しずつ存在感を薄めています。そんな中で、もう一度原爆の悲惨さや平和の大切さを考えさせてくれる、一度は聞きたいドキュメンタリーの1つです。

My Dream

My Dreamは、ニッポン放送が制作した視覚障がい者の職域の拡大や共生社会の実現を問う特別番組。平成30年度(第73回)文化庁芸術祭 ラジオ部門 ドキュメンタリーの部で大賞を受賞している作品です。

このドキュメンタリーは、東日本大震災の取材を進める中で出会った、視覚障害のある小椋汐里さんを取材した番組で、彼女が将来の夢に向かって一生懸命活動している様子を紹介しています。彼女の前向きの人柄や将来の夢への熱い思いなどが多くの人の共感を呼びました。

娘~亜希と歩いた22年

娘~亜希と歩いた22年は、日本放送文化大賞を受賞した作品です。このドキュメンタリーは、脊椎・下肢の変形・発育不全という重度の障害をもって生まれた亜希さんを主人公とした作品。そんな彼女を厳しく、そして温かく支える母親の明美さんとの二人三脚の様子をドキュメンタリー形式で描いています。この番組は母娘の会話を軸にしており、2人の感情に寄り添いつつドキュメンタリーを聴くことができます。

SCRATCH 差別と平成

SCRATCH 差別と平成は、平成がどんな時代だったかというのを議論している作品で、この時代を生きる辛さ、苦しさを訴えているのが特徴です。

番組の中では、2016年7月に起きた無差別殺傷事件などが取り上げられており、時代が変わったとしても忘れてはいけない出来事を振り返っています。

お祝いムードで迎えた令和ですが、平成の在り方、その時代の出来事は忘れてはいけません。そんなことを私たちに再確認させてくれるドキュメンタリー番組です。